苦手な同僚が同担だった件について。
* * *
それから幸せな日々が始まると思ったけれど――、そうはいかなかった。
「実は新しいプロジェクトを立ち上げることになった。そのプロジェクトリーダーを飛鳥、お前に任せたい」
社長直々に新プロジェクトが発表され、なんとリーダーに竜矢くんが抜擢された。
竜矢くんは驚いて棒立ちしていた。珍しく呆然としている竜矢くんに、周りの先輩や同僚たちが肘でつつく。
「何固まってんだ、飛鳥」
「あ、すみません……驚いちゃって」
「やってくれるか?」
「もちろんです! ありがとうございます、頑張ります!」
竜矢くんは本当に嬉しそうにしていたし、私もとても嬉しかった。
その日の夜、二人だけで決起会を行った。
「おめでとう!」
「ありがとう。いや~~まじで嬉しい」
二人でシャンパンを飲みながら、竜矢くんは喜びを噛み締めていた。
「緊張も不安もあるけど、頑張るよ」
「竜矢くんなら大丈夫だよ。私もできることがあれば力になるね」
「ありがとう! かけるがいてくれたら百人力だよ」
「大袈裟だってば」
でも本当に力になれることがあれば何でもしたいな。
私はプロジェクトのメンバーではないけど、事務として手伝えることがあれば何でもしたい。
「そういえば、竜矢くんって天王寺社長にスカウトされたんだよね?」
「うん、そう。前の会社にいた時に付き合いで行ったパーティーで声かけてもらった」