苦手な同僚が同担だった件について。
いやいや、何故そうなる?
ランチということは、会社でということだろう。それは流石に避けたい。
「そこまでしていただかなくて大丈夫です」
「でも、この前エルナイが番組で行ってたカレー屋が打ち合わせ先の近くにあることに気づいたんですよ」
そう言われてピクリと反応してしまう。
「カレー屋って、この前のお昼の番組でロケしていたところですか?」
「そうそう! 会社から二駅先にあったんだよね。意外と近いけど、あんまり会社の人に見られないじゃんと思って」
「確かに……」
「エルナイがロケした店なら直接エルナイに還元しなくても大丈夫でしょ?」
そんな風に言われると断りづらい。
それにあのカレー屋は行ってみたいと思っていたところだ。
「……本当にいいんですか?」
「もちろん!」
「では、お願いします」
「こちらこそ! 予定は角田さんに合わせるよ」
「では週明けスケジュール確認しておきますね」
「よろしく!」
ああ、なんということだ。
まさか平日も飛鳥さんとランチだなんて。
今日は人に会う確率は低いけれど、平日はそうもいかない。絶対誰にも見られないようにしなければ。
「角田さん、今日はありがとう」
帰り際、飛鳥さんは私に向かって頭を下げた。
「今日めちゃくちゃ楽しかった」
「私もです」