苦手な同僚が同担だった件について。
要するにカラオケで番組を観ようということなのだ。
その手があったか、と目から鱗だった。
「ここなら大画面で観られるしさ。腹減ったし何か食べながら観ない?」
そう言って飛鳥さんはメニューを開く。
その直後、グーーとお腹の虫が鳴った。
「……そうね」
「ふふっ、お疲れ様」
若干恥ずかしく思いつつ、素直にメニューを受け取る。
飛鳥さんはカツ丼とうどん、私はチャーハンを注文する。二人でつまめるようにフライドポテトも頼んだ。
「お疲れ!」
「お疲れ様です」
ソフトドリンクで乾杯するのが少しおかしいが、まだ月曜日なのでお酒はやめておいた。
「本当にありがとうございました。あの案件、別の人から引き継いだんですけどミスが多くて……確認と修正に手こずっていたんです」
「なるほどね。角田さんらしくないと思ってたけど、そういうことか」
「飛鳥さんのおかげで助かりました」
「いやいや! てゆーか敬語やめない? もう退社したんだし」
「あー、うん。そうだね」
会社の延長でつい敬語のままになってしまっていた。
こういう時の切り替えはなかなか難しい。
「とにかく無事に終わってよかったよ。だから、ここからはエルナイに集中しよ」
「そうね。楽しみ!」
「俺もめちゃくちゃ楽しみにしてた!」