苦手な同僚が同担だった件について。
戸川さんのコミュ力の賜物ともいうべきか、集まった人数は結構多かった。
色んな部署の人が集まっているのを見ると、戸川さんの顔が広いことがよくわかる。
竜矢くんも誘われていたのか、彼も来ていた。
一応戸川さんって竜矢くんにフラれているんだよね?
それでも誘えるってなかなかすごいな……。
私と竜矢くんの座ったテーブルは対極で離れている。
相変わらず彼の周囲は賑やかだ。同じテーブルに戸川さんもいるが、特に気まずい雰囲気はなく楽しくおしゃべりしているようだ。
視線の端でチラッと見ながら安心した。
「角田さんが来てくれるなんてびっくりしました!」
「何飲まれますかー?」
「えっと、ビールを……」
ビールは得意なわけではないが、とりあえず一杯目はみんなに合わせて様子見することにした。
「今日はどうして来てくれたんですか?」
「戸川さんに誘っていただいたので。それに皆さんにきちんとお礼がしたかったんです」
私がそう言うと、周りはみんなきょとんとする。
やや緊張しながら、でも勇気を出してぺこっと頭を下げる。
「先日はご迷惑をおかけしました。皆さん助けてくださってありがとうございました」
「えっ、そんなのいいのに。気にしてないですよ」
「角田さんにはいつもお世話になってますし」
「困った時は助け合いでしょ?」
ああ、やっぱり私は本当に良い会社に入れたんだなぁと実感した。
「……ありがとうございます」
自分でも気づかないくらい自然と笑えていた。