隙なしハイスペ女子大生は恋愛偏差値が低すぎる。

 「うぅっ……ごめん、なさい…」

 涙がぽろぽろとこぼれ落ちる。情けない姿を見られたくなくて、恥ずかし過ぎて、顔をベッドに突っ伏してすすり泣く。

 涼太さんの大きな手が私の頭を優しく撫でた。

「なんで?すっごくかわいかったよ」

「だって……こんな汚して…、ごめんなさい…」

「いやいや、愛おしいしかないから」

 涼太さんは笑ってそう言うけどこんなの恥ずかしすぎる。

「今日はこれでおしまいにしよっか」

 私の背中を優しくさする手が温かくて気持ちいい。でも。

「涼太さん気持ちよくなってない……」

「俺は十分満足してるから」

 涼太さんは、本当に満足しているような笑顔でははっと笑う。

 私は体をさっと起こして裸のまま涼太さんに抱きついた。

「私だって涼太さんに気持ちよくなってほしいもん……」

 涼太さんは抱きついた私の頭を撫でて、大きなため息をつく。

「……もー、この子は。知らないからね」

 抱きついた体をいったん剥がされると、そのまま優しく押し倒される。そういえば、私は全裸になっているのに涼太さんは1枚も脱いでいない。その事実にまた恥ずかしくなり、さっと腕を胸の前でクロスさせる。

「もう今更でしょ」

 笑って、優しくキスを落とす涼太さんが愛おしい。自分の身も心も全て涼太さんのモノになりたい。全てを捧げるから、全てを飲み込んでほしい。私を優しく甘く虐める涼太さん。そんな彼に溺れていくのが自分でもわかった。

 涼太さんは自分で服を全て脱ぎ、手慣れた様子でコンドームを着ける。その間どうしていいか分からず、私はずっと体を手で隠したまま硬直状態となっていた。

 涼太さんが私の間に割り入ってくる。

「いい?」

 私は涼太さんの顔が見れないまま力なく頷いた。

 涼太さんのモノが入り口に当てがわれる。熱くて硬いそのモノの感覚に下半身が勝手に疼く。

「んっ…」

 先端が少しだけ侵入してくる。久しぶりに味わう感覚。緊張で全身に力が入る。

 ゆっくりゆっくり、私の様子を伺いながらほんの数ミリずつ押し入ってくるのがわかる。高校生の頃に体験した荒々しいそれとの違いに、涼太さんの優しさが感じられた。

 ズッ…グチュッ

「んあっ…はっ…」

 それでも中に深く入るたびに苦しい感覚に襲われる。でもその苦しさすらもなぜか気持ちが良い。

「きっつ…、里香ちゃんごめん…もうちょっと力抜ける…?」

 ようやく涼太さんの顔を見るとさっきまでの表情と打って変わって、快感を味わう「男」の表情となっていた。
 
 分かったという言うように頷き、私が深呼吸をするのに合わせて、涼太さんは奥に進んできた。

「っ、そうそう…上手っ…」

 グチュグチュと音を立ててゆっくりと侵入してくる度に私を襲う大きな快感の波。

 そしてそのモノが奥まで入った時には既に頭がぼうっとして、上半身はだらしなく力が抜けてしまっていた。

 ズッズッ…

 涼太さんがゆっくりと動かし始める。

「はっ…里香ちゃんのナカ…やば…っきもちよすぎ…」

「んっ…あっあっ…」

 涼太さんが自分の体を喜んでくれるのが素直に嬉しい。動きに合わせて私も自然と声が漏れ出てしまう。

「ごめん…っ余裕なくて…大人で…いられなくて…っ」

 次第に涼太さんの腰の動きが速くなってくる。肌と肌が触れ合うパンパンという音が大きく響き始める。

 そして、優しく奥を突かれた瞬間、ぞわっとした感覚が全身に走る。

「んっやぁ!だ、め…!!」

「あ、…ここ?」

 私の反応を見逃さなかった涼太さんは、その奥の部分をトントンとまた優しく突いてきた。

「やだぁ…!だ、めって…ば…あぁぁ!!」

「っ、里香の気持ち良いところ攻めさせて…!」

 優しかった刺激が段々と強くなってくる。激しさを増す腰の動きに合わせて私の声もだんだん激しく、大きくなってしまう。

 次第に奥のその部分を突かれる度にバシャバシャと何かが噴き出る感覚に気がついた。さっき涼太さんに中指で攻められた時と同じ飛沫が、二人の繋がった間に激しく飛び散る。

「やっ…だっ!ねぇっ…やだよぉ…あっあーっ…!!」

「里香、えろすぎだって…!」

 涼太さんは私の両膝をぐっと掴むと足を天井の方向に大きく持ち上げた。更に肌が密着し、より深いところまで刺激が押し寄せる。

「りょ、たさん…あっやっ…!それ、っだめぇ…!!」

「なんでっ…奥、好きなんでしょ…?」

 気づけば涼太さんの顔も快感に大きく歪んでいた。

「里香…好きっ…」

 苦しそうに私の名前を呼ぶ声。ちゃんと「好き」と言われたのはもしかしたら初めてかもしれない。言葉にされるとそれだけで胸がいっぱいになり、気持ちよさが加速する。

「私も…好き…です…」

 その言葉を聞くと涼太さんは快感の表情の中でうっすらと微笑んだ。

 そして、ぎりぎりまで引き抜いて一気に奥まで突く。最初はゆっくりと、少しずつスピードが上がると、絶頂が近づくのが分かる。

「っははっ…もうイキそうでしょ」

「んっ…!だ、めかも…です」

 二人の喘ぎ声と、肌が触れ合う音、繋がった部分から響く水音。その全てがより一層自分を絶頂へと掻き立てる。

「奥に当たるたびにナカぎゅーってなるんだね」

「やめ、っ…てぇ…」

「んっ、俺もやばいかも…」

 奥を突くピストン運動が勢いを増す。その運動に合わせてぎゅっぎゅっとナカが反応していることが自分でも分かる。

「里香、イクね…」

 そう小さく言うと、涼太さんは奥まで大きく突いたと思ったらそのまま先っぽをぐりぐりと擦るように押しつける。

「やぁぁぁぁぁぁっ!!だめっ!っイクっ…!」

 一瞬のことだった。
 
 涼太さんの先端の刺激によって、簡単に私は絶頂を迎えてしまった。

「っっ…!!」

 と同時に、涼太さんのモノがどくんと波打つ感覚が伝わってくる。

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