重いけどいいの?お嬢サマ


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慧や秋葉さんたちも一緒に向かったダンスホールには、中央に小さなテーブルと椅子が四つ。

それに……


「はぁ……」

「こりゃため息もでるか。こんな観客がいるとはなぁ」


中央を囲うように置かれた席にはお嬢様や交流会にいたお坊ちゃん方、先生と宣伝効果は抜群なようで。
ため息がとまらない。


私たちが一歩中へ入れば拍手が起き、完全にお祭りモード。
向けられる拍手に顔をそらせば、正面から対戦相手であるお坊ちゃんと側近がやって来た。



「やぁ、おはよう美青さん。会いたかったよ」


私に怯えた顔をまたも爽やかにして、挨拶とともに握手を交わそうとするお坊ちゃん。


「おはようございます。……私は会いたくなかったわ」

「ははっ、まあまあそんなお顔をしないで穏便にいこう」


挨拶はしても手は握り返さない。
お坊ちゃんが笑いながらも差し出してきた手をおろせば、私の前に奏矢が出た。


「なんのイカサマもねぇんだろうな?」

「そんなものはないよ、安心したまえ」

「まぁされてもオレ勝つし」


矢絃もここに来てスイッチが入ったよう。


「……面子は揃ったんだ。早速だけど始めようか、執事くんたち」

「ああ、いいぜ」
「いつでもいける」
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