重いけどいいの?お嬢サマ
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「──慧お嬢様!やりましたね!」
夜、寮の慧の部屋に私たちは集まっていた。
帰りふんだんに買い込んだ食料を囲み、私の部屋から椅子を持ってきて、執事たちも交えてのお祝い会をしている。
「いやぁ、美青のおかげだ。マジ感謝」
「ほんとね……」
──テスト開始後最初から、ギィ……と慧恒例の音が出てしまったけど、中盤からはゆったりと時にギコ……と危なっかしいメロディになったものの、弾ききった。
その出来に、クラスも他の執事たちも、先生も驚きを隠せず……
『……え、やっぱりダメか?』
唖然とする空気に、教室を見渡す慧一人だけ戸惑いを見せた。
その沈黙を破ったのは、一人の拍手。
『慧お嬢ざまっ、とでも素晴らしい演奏でしたぁ……』
『こら春夏冬っ』
笑い泣きしながら、とびきり大きな拍手をしていて秋葉さんに注意されていた。
でも春夏冬さんの気持ち、すごく分かるから……
私も慧へ拍手を送ったのだった。