重いけどいいの?お嬢サマ
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瞬く間に慧のバイオリンのテスト結果が学園に知れ渡り、校内を歩けばひとりまたひとりと、慧におめでとうを告げに来るさまざまな学年のお嬢様たち──
今も移動教室から戻ってきたところでつかまり、慧が笑顔でこたえお嬢様たちの背中を見送った。
「……これ、今日で何回目?まるで誕生日みたいね」
「さあ?あははっ確かに誕生日ばりの祝われ方だな。わたしのことでいい噂が流れたのは嬉しいけど」
周りからも、おめでとーと飛び交い、その声に"美青のおかげなんだー!"と手をふってこたえる慧。
そんなこと言わなくてもいいのに……
でも人生の中でこんなにおめでとうの言葉を聞いたのは始めてだ。
B評価なんていちいち噂されるほどのことではないけど、四天王である日比野慧のB評価は別物だから……こうもお嬢様たちが騒ぐのだろう。
「私、先に教室入ってるね」
「あ、待ってくれよ。わたしも行く」