重いけどいいの?お嬢サマ


──どうか体重よ、変わらないでくれ。

そう願いながら談笑しつつ、私たちはケーキを食べ進め、軽く片付けた後の話題は夏休みについて。


「あーまぁもうちょい先だけど、いいよなーなげー休みって。このお堅い時間が少しは減るってもんよ」


寝転びながら片肘をついて、嬉しそうにする奏矢。
執事業務は嫌いではないけど、本人曰く──『笑顔作んのくそめんどい』とのことだから、朝のお嬢様方への挨拶時間がなくなるだけでも、気持ち的に軽いのだろう。

「オレも漫画とかゲーム時間増やせるし、沢山オジョーと居れるから楽しみ。あといらん敬語とか使う時間減るからすごくいい」

矢絃は矢絃で満喫できる理由があるみたいだ。

でもこのやり取りは中学の頃からしてるもので。言ってることも毎年変わらない。

唯一変わってきてるとすれば……


「二人とも、携帯の扱いすっかり慣れたんじゃない?私より機能に詳しいし、文字打ちも速い気がす、る……」

「いっ"……」
「う"……」


何気ない質問のつもりだったのに、二人とも物凄い苦い顔をして目をそらしていた。

触れていけない内容だった?
携帯の話が?

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