ガテン系おまわりさんの、溺愛彼女
「絆創膏や消毒液、包帯など、この中には一式そろってますが、万が一必要なものがここになければ、近くの薬局に買いに行ってください。薬局への簡単な地図は、救急箱の蓋の裏にも書いてあります」

　黒崎さんは私が話したことをメモ帳に一字一句書き写しており、表情は真剣そのものである。

　メモの上には、きっちりとした文字が並んでいる。それを見るだけで、黒崎さんが真面目な性格であることが想像できた。

「説明は一旦以上ですが、何か分からないことはありますか？」

「とりあえず、大丈夫かと……思います」

　そう言った黒崎さんは、ほんの少しだけ不安げな表情だ。そんな彼に、私は笑いかける。

「何かあればサポートしますから、心配しないでください。一緒に頑張りましょう！」

「っ、ありがとうございます！」

　そこまで話したところで、外から賑やかな子供たちの声が聞こえてきた。

「低学年の子たちが学校から来たみたいですね。黒崎さん、出迎えに行きましょうか」

「はい！」

　こうして私たちは、児童を出迎えるために外に出た。
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