ガテン系おまわりさんの、溺愛彼女
 そして、私も……。

「……黒崎さん」

「はい?」

「私、実は……保育士として、また働き始めようと思ってるんです」

 覚悟を決めて、私は言った。

「ずっと、迷ってたんです。保育士としての自分に自信が持てなくなって退職して……でも、子どもたちと関わることは諦められなくて。いっそ、趣味でボランティアに参加するだけで良いかと、考えたこともあります」

「……」

「でも、それは違うんだって、ようやく分かったんです。……昨日、宇城さんに言われた一言がきっかけで」

 宇城さんは私に、黒崎さんのために何の努力をしたのかと聞いた。当然、立派な答えを返すことはできなかった。

 それでも私は、子どもときっちり関わるために、あらゆる努力を惜しまなかった。それは自信を持って言えることだと、ふと気づいたのである。

「彼女からすれば、保育士の仕事も『誰でもできること』なのかもしれません。でも私は、子どもの成長を見届けられるこの仕事が大好きで、誇りに思います」

 黒崎さんのように、私もまた夢を追っていきたい。私はハッキリと言った。
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