ガテン系おまわりさんの、溺愛彼女
 黒崎さんは首を傾げて言った。

「実は……葉月ちゃんたちのお父さんは消防士さんで、背が高くてとっても頼もしい雰囲気の人なんです」

「えっ!?」

「だから、黒崎さんみたいな男の人にも、慣れてるのかなと思って。予想通りで良かったです」

 共働きということもあり、葉月ちゃんのお父さんが園にお迎えに来ることも多々あった。そして、葉月ちゃんがお父さんにとても懐いているのをよく覚えている。

「なるほど、そうだったんですね」

 そう言った黒崎さんは、安堵したように微笑んだ。私もつられるように、笑い返す。

 ……その瞬間、私の視界がぐらりと歪んだ。

「っ……」

「橘さん!?」

 地面に倒れる前に、黒崎さんは私の身体を支えてくれた。

 しかし、私の意識はそのまま遠くなってしまったのである。
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