ガテン系おまわりさんの、溺愛彼女
「相変わらずだよ、定期的にイベントに参加してるって感じかな。見てこれ、この前行ったイベントで撮ってもらった写真」

「わあ、モデルさんみたい」

「ふふっ」

 実夏のスマートフォンの画面を見ると、そこにはコスプレ衣装の制服を着て、剣を構えた彼女が写っていた。

 ちなみに、実夏はコスプレで使う服や小道具はすべて自分で作っている。

「え、この剣も自分で作ったの!?」

「もちろん。形作りから塗装まで、頑張っちゃった」

「凄い……」

「優花もコスプレやってみる? 面白いよ。優花ならこういうメイド服とか似合いそう」

 実夏と一緒に写っているミニスカートのメイド服姿のコスプレイヤーを指さしながら、彼女は言った。

「イベント行ったら絶対カメラマンからモテるよ、可愛いから」

「いやいやいや、私は見るだけで大丈夫だよ……!」

「もう、優花に変な勧誘しないの。優花は優しいから、変な人に絡まれそうで心配よ」

「むー、それもそっか」

 まるで学生時代に戻ったかのように、三人の会話は途切れることなく続いていく。桃子も実夏も、思い思いに社会人生活を楽しんでいるようだった。
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