恐怖姉妹
登校してくる
できる。
できるよふたりなら。

これでもう安心だね。
ふたりなら本当になんでもできるよね。

「行ってきます怜」
「行ってきます」

業務用冷凍庫を開けて中から半分になった怜の顔を引きずりだして、それぞれ頬ずりする。

冷たくてひやりとしているし怜はもう笑いかけてくれないけれど、それでも好きな人がこんなに近くにいるって幸せた。

ふたり並んで学校へ向かっていると、いつものように彩香が追いついてきた。
「ねぇ、昨日の放課後から怜くんがいなくなったんだって」

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