恐怖姉妹
もうそのことを知っているのかと驚いたけれど、怜の両親が必死になって彼のことを探している姿を想像すると、少しだけ申し訳ない気持ちになった。

でも仕方ない。
怜は知りすぎてしまった。
そして、私達に愛されてしまったのだから。

「そうなんだ」
「どこに行ったんだろうね」

柚柚と梨里が心配そうな顔色を浮かべるのを見て、彩香がふたりをジッと見つめた。
「なにをしたの?」

「なにが?」
「なんのこと?」

彩香からの質問にふたりは同時に首をかしげた。
「とぼけないでよ。昨日私は怜くんを呼び出した。その後からいなくなってるんだから」

彩香の声が少し興奮してきて、大きくなった。

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