その息尽きるまで時間は無限
涙をボロボロ流していると、衣にとって死刑宣告と変わらない佳凪の言葉が、耳に、トイレ内に響いた。

「わーっキッショ。もう汚いからね〜。濡沢?早く流そ?じゃ、私が洗ってあげるからね♪」

私の涙を無視して、叫ぶ。


真も楓も、からかうような目でおもしろそうに「やれやれー!」とはやしたてる。

あおいはスマホを構えている。

黒い水に私の顔が映る

酷い顔


そう思ったのも束の間。

次の瞬間には、いつも吸っている酸素すらなくなっていた。
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