警視正は彼女の心を逮捕する
 ……中学は共学だったけど『宗方センセイ宅の子供』扱いされていた。
 私がいじめられようものなら、あるいは男子がからかおうものなら、速攻先生がたがクラスメートに教育的指導を行っていた。

 通学中、痴漢に遭った。
 翌日から悠真さんと鷹士さんセットで、しばらくお迎えされた。
 二人は『犯人は特定されて、宗方系列の企業出禁になった』と、真っ黒な笑みで教えてくれたっけ。

 今、思えば二人とも大学生で東京にいたのに。
 どうやって時間をやりくりして来てくれたのだろう。
 でも、怖かったので嬉しかった。

 高校は県の中でも最後まであった女子校で。
 少し遠い所だったから、これで普通に扱ってもらえるなと安心していた。

 けれど、たまたま中学から一緒だった子が『藤崎日菜乃に手をだすと、親がクビを切られる』とえげつない噂を流してくれた。

 おかげで、憧れの通学路で男子校生に声をかけられるというシチュエーションを体験することはかなわなかった。
 
 おまけに文化祭には、必ず鷹士さんと悠真さんが二人で登場した。
 みんなの悲鳴と視線を奪っていたっけ。

 専門学校は、みんな課題に必死。誰も余裕がないまま卒業。
 イタリアでは、鷹士さん達と約束をしてしまったから脇目も降らず。
 結論。
 私の恋愛経験値が低いのには、絶対に鷹士さんも関わっている!
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