警視正は彼女の心を逮捕する
 褒めてもらった。
 ……けれど、鷹士さんにも『お手伝いさん』としての采配だと思われているのだろうか。
 冴えない表情をしていたのだろう、鷹士さんが気遣ってくれる。

「ありがとう。随時、カメラで実況を流してもらう。女性スタッフを手配したから、君に不快な思いをさせない。悠真の不利益になることもしない」

 鷹士さんは真剣な表情だった。

 私がゆう君、……悠真さんに泣かされると、二人から意見を聞き、仲をとりなしてくれた。
 どちらにも贔屓しないで、公正に聞いてくれる。

 悠真さんと同じ大学の法学部に進んでいたし、過去のやりとりから鷹士さんは弁護士や裁判官になるのかなと思っていたんだけど。
 ……この人なら信頼できる。

「はい」

 私が頷くと、鷹士さんは玄関口に向かった。
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