警視正は彼女の心を逮捕する
すると。
「やーん、お熱いー」
「イケメン旦那様によ・ろ・し・く」
散々な声をかけられ、私はまたも「……虚無……」という顔になった。
「もー、みんな忙しいくせに」
ぼやきながら修復室を後にする。
警備員に声をかけ、通用口から出る。
少し離れた所に女性らしいシルエットが佇んでいる。
……知らない人だ。
修復室の同僚以外で親しい女性はお母さんと、宗方のおば様。
そして師匠くらいで、その三人の誰とも体型が似ていない。
お母さんは小柄だし、おば様は着物姿。
師匠は縦横奥行き、全てが大きい。
修行中や専門学校時代の仲間なら、事前にメッセージがあるはずだし。
……類は友を呼ぶというやつだろうか。
皆、『修復品のためならどこにでも行く!』というタイプばかり。
アポなし訪問は大抵、不在。
なので別れの挨拶は『会いに行く前に所在確認、必須!』だった。
シルエットが声をかけてきた。
「藤崎日菜?」
高圧的だ。
しかも名前が違っている。
「どなたですか」
警戒しながら問えば、女性は照明の下に姿を現した。
綺麗にセットした髪、ナチュラルメイクが引き立つ、すごい美女。
高級そうな装い。
この女性は、どこのセレブなのだろう。
「やーん、お熱いー」
「イケメン旦那様によ・ろ・し・く」
散々な声をかけられ、私はまたも「……虚無……」という顔になった。
「もー、みんな忙しいくせに」
ぼやきながら修復室を後にする。
警備員に声をかけ、通用口から出る。
少し離れた所に女性らしいシルエットが佇んでいる。
……知らない人だ。
修復室の同僚以外で親しい女性はお母さんと、宗方のおば様。
そして師匠くらいで、その三人の誰とも体型が似ていない。
お母さんは小柄だし、おば様は着物姿。
師匠は縦横奥行き、全てが大きい。
修行中や専門学校時代の仲間なら、事前にメッセージがあるはずだし。
……類は友を呼ぶというやつだろうか。
皆、『修復品のためならどこにでも行く!』というタイプばかり。
アポなし訪問は大抵、不在。
なので別れの挨拶は『会いに行く前に所在確認、必須!』だった。
シルエットが声をかけてきた。
「藤崎日菜?」
高圧的だ。
しかも名前が違っている。
「どなたですか」
警戒しながら問えば、女性は照明の下に姿を現した。
綺麗にセットした髪、ナチュラルメイクが引き立つ、すごい美女。
高級そうな装い。
この女性は、どこのセレブなのだろう。