失恋には、甘いものより橋立君。
「それでね、橋立君に振られても絶対諦めないからって言われて…」

「へぇ、一途だね。」

「うん。正直嬉しかったけど、私には勿体ないくらい格好いい人で。」

「そうなんだ。今度教えてよ。」

「うん。あれは絶対、モテると思う。なのに何で私なんかを好きになったんだろ…。」

遥香は時々卑屈になる。勿体ない…せっかく可愛いのにな。

「遥香が可愛いからでしょ!」

「可愛くなんかないし!莉乃の方が可愛いよ。」

「またそんな冗談を…。」

そんな会話をしばらくした後、遥香が眠たくなってきたと言って、私達は電話を切った。

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