愛を伝えていたら…
卓哉は困った顔をした。

「…。ホントにいいの?警察ならちゃんと相談に乗ってくれるよ!」

「いいの。怖いし。」

「ことねの口から言いたくないなら俺が言うよ?」 

「ホントにいいの…。」

「…。わかった。」

卓哉はそれ以上は何も言わないで、ただぎゅっと抱きしめてくれていた。 

あぁ。卓哉の腕の中、落ち着く。
温かくて、すっごい良い匂いがする…。 

ワガママ言って一人で帰るって言ったのに帰る方向反対なのについてきてくれたし、助けてくれたし、こうやって慰めてくれるし…。

卓哉ってすっごい良い男なんじゃ…。
…って、何考えてんだ私ったら。
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