幽霊学級
突然怒鳴られて僕は唖然としてしまった。
それでも功介はまだ青い顔をして、親に対しての恐怖心が消えていないことがわかる。
「ぼ、僕だってなにか役立つかもしれないし」
「しつこいぞ!」
功介が僕の肩をドンッと押す。
「あっ」
体のバランスを崩した僕は小さく声を上げて後方を見た。
後にはガードレールのない深い水路が広がっている。
このままじゃ落ちる!
ギュッと目を閉じて両足を踏ん張り、どうにか耐えた。
ホッとした功介へ視線を向けると、功介はすでに家の中へ入った後だった。

☆☆☆

「ねぇ、お父さんとお母さんは喧嘩することがあるよね?」
帰宅後も功介の家から聞こえてきた怒鳴り声が耳に張り付いていて、僕はついそんな質問をしていた。
いつものように、夕飯の時間のことだった。
「そりゃあするわよ。お父さんがお酒ばかり飲むから」
「喧嘩くらいあるよなぁ? お母さんがくれる小遣いが少ないから」
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