白雪姫の王子様
病室の扉は、今日も少しだけ開いていた。

わざとなのかと疑ってしまう。

中を覗くつもりなんてなかったのに、
足が止まってしまっていた。

あの少女はベットの上で、何かを書いている。

今日はスケッチブックじゃない。

小さめのノート。

真剣に考え込んでは、またペンを動かす。

それを、何度も繰り返している。

その姿が、不思議に思えた。

「……何してんだ」

気がつけば、感情が声に出ていた。

しかも、なぜか俺は扉を開けている。

少女がビクっとして顔を上げる。

「しまった」と思って逃げようとした。

でも、少女と目が合ってしまって、
その場から立ち去ることができない。

ただ、この状況は気まずすぎる。

それに周りから見たら、俺は変質者だ。

というか、少女の中では、俺はどんなくくりなんだ。

この前は嬉しそうに、話しかけてきた。

だから、変質者とは思われていないはず。

そこで俺は、思い切って病室へ入った。


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