冷酷検事は揺るがぬ愛で契約妻を双子ごと取り戻す
「す、すみません……お恥ずかしいです」
「……確かに腹が減ったな。食事にするか」
気持ちを切り替えるように言ったのは、彼女というより自分のためだ。きっかけがなければ、おそらくいつまででも彼女を抱きしめていた。
権藤検事正や舞鶴の動き次第では、こうして彼女といられる時間も限られているかもしれない。
それでも、今は琴里を見つめ胸を熱くするこの幸せな時間を、大切にしようと思った。
〝練習〟を初めて一週間が経った頃。俺の提案で初めて一緒にベッドに入った。
夕食やその後寛ぐ時間にはリビングで一緒にいることが多いが、就寝時には自分の部屋に入ってしまう琴里を見送ることに、俺が耐えられなくなったのだ。
もちろん最初はただの添い寝で、琴里が慣れてくれたら先へ進もうと思っている。
琴里ははじめガチガチになっていたが、布団の中で手を繋ぎ髪を撫でてやっているうちに、リラックスしてくれたようだ。
「……神馬さん、私からも新しいお願いがあるんですけど」
頭ひとつ分あけて隣にいる彼女が、神妙な顔をして言った。
九月とはいえまだ暑いからか、琴里のパジャマは下が無防備なショートパンツ。俺自身もひざから下が出るルームウエアを着ているため、薄手の布団の中でお互いの脚がぶつかるとどきりとする。