ふたりだけのオーキッド・ラグーン
「男ってさぁ~」
再会間もなく、開けっぴろげに鎌田女史は夫のことをぼやきだした。夫はひとり暮らしをしていたはずなのに、思ったよりもできないことが多くて、びっくりしちゃったとか云々。
瑠樹からは「マリカと新婚生活の妻のあれこれを話してこいよ」といわれていていたけれど、どう切り出せばいいのか悩んでいた。でも向こうから話題を振ってくれて、大いに真紘は助かった。
ひとしきり鎌田女史の新妻の小言をきいたあとで「困ったことない?」と問われ、真紘はこっちにきてから気になることを白状した。
「こちらのシンガポールの制度上、仕方がないっていうのはわかってたんですけど……私、外国人駐在員の配偶者だから働けないんですよね。まだ友達もいないし、瑠樹さんのいない時間をどうしようかなって。それが、今のところの悩みかな~」
目下の不安を吐き出すと、なんだか心が軽くなる。これ、瑠樹にはなかなか相談できないことだ。
瑠樹は、鎌田女史に心底を話せる友人が少ないだろうから話をきいてやってくれ、なんていうが、実際は逆。真紘のほうが話をきいてもらっていた。
こんなの、迎える側のいうことじゃないわよね、などと思いながらも、研修中と同じ真紘がいたのだった。
ふわりと鎌田女史は微笑んで、
「変に気負わず、好きなことをすればいいじゃない」
という。
「子供ができてしまえば、子育てに時間が取られちゃって、なーんにもできないわよ。いま好きなことがわからなければ、今までできなかったことをやると考えてもいいし」
再会間もなく、開けっぴろげに鎌田女史は夫のことをぼやきだした。夫はひとり暮らしをしていたはずなのに、思ったよりもできないことが多くて、びっくりしちゃったとか云々。
瑠樹からは「マリカと新婚生活の妻のあれこれを話してこいよ」といわれていていたけれど、どう切り出せばいいのか悩んでいた。でも向こうから話題を振ってくれて、大いに真紘は助かった。
ひとしきり鎌田女史の新妻の小言をきいたあとで「困ったことない?」と問われ、真紘はこっちにきてから気になることを白状した。
「こちらのシンガポールの制度上、仕方がないっていうのはわかってたんですけど……私、外国人駐在員の配偶者だから働けないんですよね。まだ友達もいないし、瑠樹さんのいない時間をどうしようかなって。それが、今のところの悩みかな~」
目下の不安を吐き出すと、なんだか心が軽くなる。これ、瑠樹にはなかなか相談できないことだ。
瑠樹は、鎌田女史に心底を話せる友人が少ないだろうから話をきいてやってくれ、なんていうが、実際は逆。真紘のほうが話をきいてもらっていた。
こんなの、迎える側のいうことじゃないわよね、などと思いながらも、研修中と同じ真紘がいたのだった。
ふわりと鎌田女史は微笑んで、
「変に気負わず、好きなことをすればいいじゃない」
という。
「子供ができてしまえば、子育てに時間が取られちゃって、なーんにもできないわよ。いま好きなことがわからなければ、今までできなかったことをやると考えてもいいし」