敏腕編集者の愛が重すぎて執筆どころじゃありません!~干物女な小説家は容赦なく激愛される~
「私も甘やかしすぎた自覚があったんです。どうにかしないとと思いました」 

誓野さんが緑茶を運んでくる。ローテーブルに湯呑を置くと、彼自身もひとり掛けのソファに座った。

「そんなとき、誓野さんがみどり先生の担当をしたいと名乗り出てくれました。最初は断ったんですよ、先生に男性の担当は無理だろうと思って」

私も男性は嫌だと言った。それでもあえて男性をつけたのは――。

「次の新作は恋愛もの。みどり先生ご自身も書けるかわからないと悩んでらっしゃいましたよね。だから、誓野さんがいい刺激になるかもしれないと思ったんです。こんなイケメンがそばにいたら、恋愛に興味ゼロで二十代にして早くも枯れかけているみどり先生でも、ちょっとはときめいたりするかなって」

「……随分な言われようじゃないですか」

もはや最後の方は悪口だった気がするのだけれど……。

「どうしてもみどり先生が誓野さんを受け入れられなかったら、すべての事情を説明して私が担当に戻ればいい、そう思っていたんです。でも、そうはならなかった。男性すべてを拒んでいた先生ですけど、素敵な男性もいるって気づいてくれたんだと思いました」

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