敏腕編集者の愛が重すぎて執筆どころじゃありません!~干物女な小説家は容赦なく激愛される~
複雑な気分になる。まるで私が偽者に劣っていて色気がないと言われているようで。

「それに、その子より背も高かったし、胸も大きかったよ」

胸……。ちーんと沈んでいる間に、誓野さんが週刊誌の切り抜きを取り出してテーブルに置いた。

「この写真のシャンパンタワー、これはあなたの誕生日に行われたイベントで間違いありませんね?」

「そう、十一月二十九日。客がおろす金額によってタワーの高さが変わるからね。これは俺で間違いない。今年ナンバーワン」

「この隣に立つ女性が、あなたの言う石楠花みどりですね」

「そ。ね、この子より背高そうだろ? っつってもヒールがあるとピンとこないか。俺は同伴もあったから、ヒール履いてない彼女も知ってるんだけど」

同伴……どうやら偽者の石楠花みどりは、この男性をかなり懇意に指名していたみたいだ。

「すみませんが立っていただけますか? 翠さん、彼の隣に並んでみて」

私は誓野さんに指示された通り、男性の隣に立つ。男性の身長は一八〇センチ近くありそうで、私とはかなりの身長差がある。

そして今私は、写真に映る女性が履くパンプスと同じくらいの高さのヒールパンプスを履いている。

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