敏腕編集者の愛が重すぎて執筆どころじゃありません!~干物女な小説家は容赦なく激愛される~
そう思ったら、体の芯が熱く滾ってくるのがわかった。自分の卑猥さにたまらなくなって、彼のシャツをきゅっと握る。

「……もう怖い?」

「違うんです、その……想像以上にしたくなっちゃってる自分が怖い」

きゅっと目を瞑って白状すると、彼が顔を離していくのがわかった。ゆっくりと目を開けると、呆然とする彼が見えて。

「その顔は……ずるい」

「さっきもそんなこと、言ってましたね?」

「だって、俺の知らない翠さんがどんどん出てくる」

はあ、っと焦燥の息を吐き出し、私の上に圧しかかる。

「本当にずるいなあ、俺だけのめり込んでいくみたいで」

そう言って、今度は乱暴に唇を奪った。さっきの〝ふわとろ〟じゃなくて〝めちゃくちゃ〟に。

それもそれで気持ちよくなってきて「ンん……」と喉を鳴らす。

「……もうダメだ。俺の部屋に行こうか」

理性の限界を悟った彼が私を横抱きにする。体が重力に反して軽々と持ち上がったので驚いた。

「えっ、あの」

「翠さんって軽いね」

「そんなわけないと思うんですけどっ」

重さを感じさせない運び方で彼はリビングの奥にある部屋に向かう。

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