敏腕編集者の愛が重すぎて執筆どころじゃありません!~干物女な小説家は容赦なく激愛される~
ひとり暮らしはとても快適だった。親に叱られることなく夜中まで小説を読んだり書いたりできる。
そう聞くとひきこもりのように思われそうだが、当たり障りなくにこにこしているのは割と得意で、大学では友人と呼べる学友もそこそこいた。
だが深く付き合うのは苦手。そもそも本音を語り合える人間が学内にいない。文学部であっても、私の過度な文学愛についてこれる人間はいないのだ……。
二十歳になった大学二年生の冬。友人のカラオケの誘いを断りやってきたのは、かつて文豪たちが通ったという甘味処。
……これが歴史に名を遺す文豪たちが食べたと言われている文豪団子!!
そんな心の叫びをあげながらお団子に向かって手を合わせていると、一通のメールが届いた。
差出人は【北桜出版文芸編集部】。件名は【『第二十七回・北桜出版小説大賞』受賞のお知らせ】。思わずその場で腰を浮かせた。
「獲った~~~~~~~!」
今度は現実世界の雄叫びである。
店のおばちゃんが「どうしたの? 大丈夫?」と駆けつけてくる。
「獲った! 獲りました! 北桜出版小説大賞の大賞!」
「あらまあ、すごい! お姉さん、小説家になるの?」
そう聞くとひきこもりのように思われそうだが、当たり障りなくにこにこしているのは割と得意で、大学では友人と呼べる学友もそこそこいた。
だが深く付き合うのは苦手。そもそも本音を語り合える人間が学内にいない。文学部であっても、私の過度な文学愛についてこれる人間はいないのだ……。
二十歳になった大学二年生の冬。友人のカラオケの誘いを断りやってきたのは、かつて文豪たちが通ったという甘味処。
……これが歴史に名を遺す文豪たちが食べたと言われている文豪団子!!
そんな心の叫びをあげながらお団子に向かって手を合わせていると、一通のメールが届いた。
差出人は【北桜出版文芸編集部】。件名は【『第二十七回・北桜出版小説大賞』受賞のお知らせ】。思わずその場で腰を浮かせた。
「獲った~~~~~~~!」
今度は現実世界の雄叫びである。
店のおばちゃんが「どうしたの? 大丈夫?」と駆けつけてくる。
「獲った! 獲りました! 北桜出版小説大賞の大賞!」
「あらまあ、すごい! お姉さん、小説家になるの?」