敏腕編集者の愛が重すぎて執筆どころじゃありません!~干物女な小説家は容赦なく激愛される~
私は熱くなった両頬を押さえながら「はい……」と小さく頷く。
「あの……こんな話のあとに言うのもなんですが、ひとつお願いが」
私はきゅっと膝の上で両手を握りながら、彼に向き直る。
「〝彼〟の名前なんですけど……。誓野さんの『勇』の字をいただいて、『いさむ』にしてもよろしいでしょうか?」
当初は大正時代に一般的だった義雄を予定していた。だがなんとなくしっくりこないまま、今に至る。
ふと彼の名前『勇』を思い浮かべたとき、ぴったりだと思ったのだ。勇気の『勇』、勇敢の『勇』、まさに〝彼〟のイメージだった。
だがその時代に男性の名前で『ゆう』はハイカラ過ぎるので、『勇』と書いて『いさむ』と呼ぶことを思いついた。これなら時代背景にも馴染む。
誓野さんは驚いたように目を瞬いたけれど、すぐに微笑んだ。
「もちろん。光栄です」
快く了承してもらえて安堵する。この物語はカヲルが勇に恋をして人生を切り開く物語――うん、決まりだ。
「ありがとうございます。ひと通り書き上がって、安心しました。今夜はぐっすり眠れそうです」
「あの……こんな話のあとに言うのもなんですが、ひとつお願いが」
私はきゅっと膝の上で両手を握りながら、彼に向き直る。
「〝彼〟の名前なんですけど……。誓野さんの『勇』の字をいただいて、『いさむ』にしてもよろしいでしょうか?」
当初は大正時代に一般的だった義雄を予定していた。だがなんとなくしっくりこないまま、今に至る。
ふと彼の名前『勇』を思い浮かべたとき、ぴったりだと思ったのだ。勇気の『勇』、勇敢の『勇』、まさに〝彼〟のイメージだった。
だがその時代に男性の名前で『ゆう』はハイカラ過ぎるので、『勇』と書いて『いさむ』と呼ぶことを思いついた。これなら時代背景にも馴染む。
誓野さんは驚いたように目を瞬いたけれど、すぐに微笑んだ。
「もちろん。光栄です」
快く了承してもらえて安堵する。この物語はカヲルが勇に恋をして人生を切り開く物語――うん、決まりだ。
「ありがとうございます。ひと通り書き上がって、安心しました。今夜はぐっすり眠れそうです」