わたしのスマホくん
「本当に申し訳ない。……持ち出したお詫びに今日はご飯食べに行こう。好きなところに連れて行くよ」
「そりゃ勝手にリサイクルしたら怒るよ。姉ちゃんが優しいだけで。もうコレはお父さん姉ちゃんにとことん好きなもの食べさせるしかないね」
「はいわかりましたっ」
「ついでにぼくにもいい携帯をよろしくね!」
……この後、ヒロの携帯が決まるまでわたしも一緒にお店にとどまり、一緒に帰った。
ただ、外食はスマホくんたちもまだ気がかりだから家でデリバリーすることに。
それと、ヒロは画面がもう粉々になっていたから、リサイクルに出すと言って今までスマホは持ち帰らなかった。
ヒロいわく『ぼくのも人化したら面白いけど、あんだけ割れてたらかわいそうだし』とのこと。
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4人を無事リサイクル回避させて、デリバリーしたご飯を食べている間、わたしはリビングでスマホくんたちを充電しようとコンセントにつないでいた。
あまり減ってはないと思うけど、念のため。
「戻るといいね」
「うん」
『早く戻らないと僕が姉ちゃん独り占めするよー』なんて、充電してるスマホくんたちに言うヒロ。
「青空、真宙、ご飯にするぞー」
お父さんは頂きますと同時にごめんなさい、とわたしに言った。
「いいの。とりあえず大丈夫だから」
そう、とりあえずは──あとは、戻るのを待つだけ。