わたしのスマホくん
「ほんと、あおが言ってた通りに人になれなくなったのもびっくりしたけどー……」
「うん。今まで、自分たちのだれも0%になることはなかったから。もうスマホとして生きていくしかないのか、って思ったりした」
「でも、青空とあきらめないって約束したもんな」
「で、結果的に僕たちが戻れた理由は……」
「0になって強制的にスマホへと戻ったから、完全にフル充電……100%にならないと電源もつかなければ人化も出来なくなっていたんだと思う」
フル充電──
たしか、スマホくんたちがスマホに戻ったあの日……わたしは皆を充電したけれど、それなりに充電がたまったところで電源をつけ始めたから……だれも100%ではなかったんだ。
あの時先走らなければ、皆はもっと早く人になれていたし、リサイクル事件も起きなかった……ってこと。
「ごめん……わたしのせいだね」
冷静さに欠けていたのは事実だ。
「そんなことないよ。ぼくたちがスマホに戻ったのを見て、青空はすぐにリビングに走ってくれた」
「そうそう。真っ暗なままでも、青空のことは俺らからは見えてたしな」
「うん!そらはぜーんぜん!悪くないよ!」
「そういうこと。これからは今回の教訓をいかせばいいだけでしょ?」
「……うん、もう自分たちはスマホだけの姿では生きていけないから」
5人がわたしを見つめる目が、すごく優しい……。