わたしのスマホくん
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心配しすぎて、授業中も休み時間もほとんど上の空じょうたいだった。
渚に何度か具合が悪いのか聞かれてしまうくらい。言葉をにごしながら誤魔化したけど。
──むかえた放課後。
掃除当番ではない今週に心の中でガッツポーズをし、学校から走って家に向かうことに。
途中、途中で疲れたから歩こうとも考えたけどなんとか走りきり……
「ただいま!」
誰もいない家に入るとすぐさま部屋までまた走った。そのままの勢いで自分の部屋に入って机を確認──
【おかえりなさい】
「た、だいまっ……」
良かった。いてくれた。
ずっと悩んでいた不安が晴れ、手からカバンが床へすべり落ちていく。
一度深呼吸をし、わたしは机のスマホを手に取った。
「今なら、その姿じゃなくても大丈夫だよ」
そう言うと、碧くんは人の姿へと変わり、体を伸ばす。
──改めて見ても、すごい顔が整ってるのがわかるなぁ……。
「……ちょっと首こった。ん?……青空、走ったの?」
わたしを見るなり碧くんは不思議そうな……無表情だけど、そんな顔をする。
「ちょ、ちょっとね」
「そっか。だから髪が乱れてるんだね」
天井に伸ばしていた手をおろし、碧くんはそっとわたしの髪を耳にかけた。
「少しでも早く会えてうれしいよ」
──い、今笑った?
ちょっと口角が上がってた、よね?
ふっ……ってほんの薄っすら。無表情しか見れてなかったからものすごい新鮮……。