わたしのスマホくん
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「──っと、もうご飯の準備しなきゃ。ヒロももう少しで帰ってくると思うし」
そう言って立ち上がれば、碧くんは素直に頷いて部屋に戻ろうとする。だからわたしはキッチンへ行こうとすると、
「……あ、青空」
「ん?」
「弟……真宙からメッセージが来たよ」
「え?なんて?」
と言うか、人の姿のままでも受信したとか分かるんだ……。
「"居残り練習していくから、30分くらいおそくなるわー"って」
「そっか。でも作っておかないとだよね。あ……返事ってどうすれば?」
当たり前だけど、今の状態でボタンなんかありはしない。
「言ってくれたら返すよ」
「え、じゃあ……分かった。気をつけてねってお願い」
「うん」
どうやるのか、そう思って碧くんを見ていたけどただ立ってるだけで何も変化はなかった。
動かない間に返してくれてる、とか?
「……送った。すぐに返信が来て、"りょーかい"だって」
「……ありがとう」
どういうしくみなんだろ……。
「じゃあとりあえずわたしはごは──」
ご飯を作るね、と言いかけたけどリビングに入って来た見知らぬ男の子にかたまった。
碧くんと同じようなことだけど、とっさに碧くんの後ろに隠れる。
この状況に、碧くんは無表情。わたしが隠れても無表情。
入ってきた男の子は髪と目が薄い水色でうさ耳のパーカーを着ていた。眠いのか目をこすりながらこちらに近付いてくる。