わたしのスマホくん
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碧くんと桃李くんが仲良くアルバムを見て楽しそうなうちに、手を止めることなく出来た片付け。
アルバムもしまうと言えば、
『やだ』
息の合った返事が返ってきて、すぐに出せるベッド下に収納場所をつくった。
もともと机の上は汚くないから、拭く程度で十分。
「……これで部屋は完璧」
どれくらい経ったのか時計を見ればちょうどお昼時。
「わたしご飯食べてくるけど2人はどうする?アルバムみてる?」
「アルバム持っていこうよ、あお。そしたらそらともいれるよ」
「そうだね。ぼくこの2冊持っていくよ。桃李はこっちたのめる?」
「うん、じゃボクこれね」
おやおや?この2人……名前で呼び合うようになってるじゃないか。
新人!って桃李くんは碧くんを呼んでいたのに。……アルバム効果だ。
──皆で下におり、わたししか食事を取らないけど、ソファの上で2人はまた並んで座っていた。その姿をキッチンからのぞいてると、不意に顔を上げた碧くんと桃李くんと目が合い……ほほえまれた。
桃李くんは満面の笑みだけど、碧くんは勿論薄っすら。
だから手を振ってみることに。
すると、キャッキャと桃李くんはブンブン手を振り返し、碧くんもゆったりと振り返してくれた。
スマホで男の子だけど、かわいいな!って思っちゃう。