First Light.


理人さんは店員さんからお菓子やアイスが入った袋を受け取るとそのまま外へ出た。

追いかけるように後をつけると目の前にいた理人さんは振り返って持っていた袋を私に差し出した。


「どうして急に?」

「この前奢ってもらったお礼」

「…ありがとう、ございます」

「なんだよ、なんか不服そうだな」

「いえいえ、むしろラッキーだと思ってます」


この前とは違うアイスの袋を早速開けてこの間と同じブロック塀に腰を掛けて立っている私を見上げた。


「ていうか、理人さんの家ってここら辺なんですか?」

「いや全然。どちらかと言えば駅近」

「じゃあなんでここに…」

「んー、気分?色んな所にあるコンビニ巡るのが最近の趣味なんだよ」

「どこのコンビニも変わんないかと」

「うん、俺もそう思う」


溶けそうになっているアイスに夢中の理人さんの言葉はあまり理解出来なかった。


「言ったじゃん。ワンチャンあんたに会えるかと思ってって」

「嘘だって言ったじゃないですか、バカとも」

「根に持ちすぎ」


クククッと口元を隠して笑った。
気怠げな雰囲気に似合わず優しいその笑顔につい見つめてしまった。


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