それは禁断という愛
「早っ!」

怜奈ちゃんの行動力もそうだけど、里中さんのレスポンスの速さにも驚く。

「さあ、早く!早く!」

怜奈ちゃんに腕を掴まれ、私は急いで里中さんとの待ち合わせに向かった。


エレベーターを降りてビルを出ると、里中さんは大きな樹の下で立っていた。

「里中さん。」

振りむいた里中さんに、ドキッとした。

あれ?里中さん、こんなに男前だったかな。


「待たせてすみません。」

「いいよ。どうせ怜奈ちゃんに捕まってたんでしょ。」

里中さんに言われ、怜奈ちゃんはペロッと舌を出した。

「店、近くの居酒屋でいい?」

「はい。」

そして私達3人は、真っ直ぐ歩き始めた。

「美麻さんと飲みに行くのは、久しぶりですね。」

「そうだね。」

「俺だって、美麻さんと飲みに行くのは、久しぶりなんだけど。」
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