それは禁断という愛
一番酷かったのは、私達が帰った後に、企画の資料を消去していた事だった。

不審に思い、調べたところ彼女がアクセスしていた事が解った。

でも、それは部長には言っていなかった。


私が席に着くと、部長よりも先に口を開いたのは、瀬田さんだった。

「部長、今回の結果。拝見していただきましたよね。」

「ああ。」

「木原さんがチームリーダーになってから、3回とも彼女のチームが会社の企画として採用されてきましたが、3回とも他の会社に持って行かれています。」

いかにも、瀬田さんは怒りを覚えているようだった。

「いい加減にして頂けますか。」

瀬田さんは、明らかに部長に対して、反論をしている。

「どういうことだ?」

「私生活を混同されるのは、大変迷惑です。」
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