それは禁断という愛
私と部長は、チラッと顔を合わせた。

「公私混同?意味が分からない。」

「私、知っているんです。お二人が付き合っていた事。」

私は、言葉を失った。

部長との事は、誰にも知られていないと思っていたのに。

しかも、一番知られたくない瀬田さんに、知られるなんて。

「元彼女をチームリーダーにして、その企画を重宝するだなんて。他の社員に示しがつかないと思いませんか?」


呆れた。

私達のチームの企画が会社に採用されたのは、私が部長の恋人だったからだと言うの⁉


「瀬田さん。それは、失礼にも程があります。」

私は初めて、瀬田さんに反論した。

「私達の企画が採用されたのは、他のチームよりも優れた企画だったからです。」

「本気でそう思っているの⁉」
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