歪んだ月が愛しくて3
「……だったら何?」
「お前をそこまで動揺させるなんてさぞかしとんでもないもんだったんだろうな」
「まあ…」
確かにアレはヤバかった。
下手したらマジで頼稀に殺されるかもしれない。
ああ、こんなことでヤエに骨回収されたら絶対笑われるよ。
「どうだった?」
「は?どうって…」
「だから、女の裸を見て童貞みたいに反応したかって聞いてんだよ」
「っ、か、いちょ…知って………って何!?」
不意に会長の手が俺の下半身に伸びてズボンの上から股間に触れた。
意味が分からなくてすぐさま身を捩ったが、いつの間にか会長によって壁に追いやられていた俺は下から恨めしげな視線を送った。
「流石にもう反応してねぇか…」
あったり前だボケェエエエ!!
最初から反応してねぇわ!!
「さ、わんなっ!!いきなり何すんだよ変態!!」
「確認だ。お前があんまりにも動揺してるからおもし……何事かと思ってな」
「今面白いって言ったよね!?確実に言おうとしてたよね!?」
「気のせいだろう」
「気のせいじゃねぇよ!ほぼ言ってたから!面白いってばっちし聞こえてたからな!てか確認って何のための確認だよ!?」
「そりゃ…………………まあ、そう言うことだ」
「いや、面倒臭くなってんなよ!最後まで説明しろよ!」
会長は「確認は確認だ」とだけ言って強引に話を終わらせようとする。
大方説明するのが面倒臭くなったんだろうけど、こっちとしては勝手に人の股間触っといて何自己完結してんだよクソ野郎、ってぶん殴ってやりたい気分なんですけど。
しかもさっきから確認確認って…、何を確認したかったのか知らないけど、俺で確認しないで自分ので確認しろよな。
それじゃあ痴漢と一緒だからね?訴えたら確実に豚箱行きのやつだからね?
「でも、童貞ってのは当たってんだろう?」
「はぁ…」
メンドクセー。
もういい、疲れた。
何か触られたくらいでピーピー言ってんのがバカらしくなって来た。