白いカーネーション
そんな私には、大輔という幼馴染みがいた。

大輔は隣の家の子供で、よく私の家に、回覧板を持ってきてくれた。

「またおまえ、洗濯物畳んでいるのか。」

自分と同い年の女の子が、家の事をしているのが、不思議だったらしい。

終いには、私の事を「母ちゃんみたい。」と言いだした。


お弁当持参の時も、私は自分で作ったお弁当をみんなに見せたくなかった。

みんながお母さんに作って貰える、色取り取りのカラフルなお弁当と比べて、私はご飯を詰めた後、夕食の残りを入れてくるのが定番だった。

当然祖母が作る夕食だから、煮物や葉物、炒め物や揚げ物が主流だった。

全体的に茶色いお弁当だった。


蓋を半分しか開けなくて、少しずつ食べていた私に、大輔はわざと蓋を全部開けて、

「地味な弁当。」

と、言っては私の作った物を笑っていた。


恥ずかしくはあったけれど、悲しくもなかった。

周りのみんなが持ってくるような、カラフルなお弁当は、自分は一生持てないだろうと思っていたからだ。

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