白いカーネーション
料理もそうだった。

「おまえが料理を作ってみなさい。」

フライパン片手に作ってはみても、最初から作れるはずはなかった。

「不味いな。芽実の作る料理は。」

一緒に暮らしていたじいさんにそう言われて、自分には料理の才能はないのだと悟った。

無理もなかった。

ばあさんは、自分が作るところをよく見てなさい。と言うだけで、表だって教えないタイプ。

当然1度や2度見ただけで、その料理を作れる事もなく、“不味い、不味い”と言われる事にも慣れた。

ただ自分だけは、自分好みの味付けにしているせいかはたまた、時間をかけて手作りしているせいか、自分が作った料理は美味しくて仕方がなかった。

いつしか他の人が料理を残しても、自分が美味しく食べれれば、それで満足だと思えるようになった。


お弁当もそうだった。

一度も祖母にお弁当を作ってもらった事がなかった。

所謂、蓋を開けてみて「うわぁ~」という感覚が、私にはわからなかった。

お弁当はいつも、自分で作っていた。

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