白いカーネーション
それが大輔との、最後の思い出になった。

私は人知れず、勉強を頑張るようになった。

大学に行きたかった。

大学に行って、いい会社に就職して、一人で生きていけるだけの給料を貰いたかった。

もちろん、勉強は夕食の片づけや、明日の朝食準備をしてからしていた。


「最近、電気代がかさむな。芽実、夜更かしはほどほどにしろ。」

勉強しているのに、夜更かししていると言われ、悲しかった。

それでも放課後少しだけ、図書室を借りて勉強する事ができた。

それでも足りない時には、自分で懐中電灯を買ってきて、自分の机を照らして勉強した。

今思うと、その時が一番自分らしかったかもしれない。

理不尽な人生の中で、自分の思い通りにできる事。

私は、もっともっと勉強にのめり込んだ。

他の事では報われなかったが、勉強は私に結果を見せてくれた。

私はいつの間にか学年で、トップ10に入る成績を残すことができたのだ。

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