白いカーネーション
勉強も頑張った。

バイトも頑張った。

あまりにも頑張り過ぎて、恋愛まで頭が回らなかった。

「芽実は、恋愛よりも勉強の方が、大事みたいだね。」

そう言って、高史は私の元から去っていった。


別に勉強やバイトだけじゃない。

恋愛だって楽しみたい。

周りの女の子みたいに、彼氏と一緒にいるだけで楽しいと思いたい。

同じ物を食べて、一緒に美味しいねと、言いあいたい。


時々ケンカして、仲直りして。

人が羨ましがるくらい仲のいい時や、もうダメかなって思う倦怠期とかも経験してみたかった。

まだ二十歳ぐらいの若さなのに、もう30も半ばを過ぎたくらい老けた考えを持っていた私。

それは多分、周りの人達に比べて自分が、より生活費の心配をしなければならないという、生活に対しての余裕が無かったからなのかもしれない。

今後、社会人になればいよいよ仕事への責任感も出てくるだろうし、結婚すればもっと生活に余裕がなくなる。

今が一番生活に余裕があるはずなのに、余裕がない。

それが私をより一層、老け込ませた。

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