白いカーネーション
ここには、もう私の居場所はないのだと思った。

大学の友人は、夏休みは毎年帰っていると言っていたけれど、自分の部屋はそのままにしてあり、ベッドはいつでも眠れるようにしてあると、言っていた。

私は壁に立て掛けたあったマットレスを、自分のベッドに戻した。

押入れを開け、圧縮袋に入れてあった、自分の布団を取りだした。

友人の家はこれを、母親がしているのだ。

夏休みの前は、帰ってくるだろう娘を想って。

夏休み以外は、いつ帰ってきても泊まっていけるようにと。


涙が零れて、出したばかりの布団に、ポトッと落ちた。

自分にはそんなふうに、想ってくれる人はいないのだと、胸が苦しくなった。


私が何かした?

なぜ私ばかり、こんなに悲しくて、孤独な人生を送らなければいけないのか。

それが私に与えられた人生だと、この時はまだ思えなくて、ひたすらこの人生を捨てたい、変えたいと心から願った。

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