白いカーネーション
第2話 子供の頃
両親に捨てられた私は、自動的に祖母の家に預けられた。

「芽実。これからは、自分の事は自分でやらなければいけないんだからな。」

「うん。」

自分の事は自分でやる。

小学生の私には、自分の身の回りの事は、自分でやらなければならない。

それは理解していた。

朝起きるのも、自分で。

学校に行く支度も自分で。

髪を梳かすのも自分で。

おやつも自分で探し、勉強も自分で。

お風呂も自分一人で入るし、布団に入るのも自分一人で。


母親と一緒に暮らしていた時は、なんでも母親と一緒だった。

特にお風呂も、母親と一緒だったし。

布団に入るのも、寝るのも一緒だった。


母親と別れて一番寂しかったのは、お風呂に一人で入る事と、布団に一人で寝る事だった。

特に祖母の家は昔の家だったから、広い部屋で一人で寝るのは、小学生の私にとって寂しさや恐怖を覚えた。

それを毎晩を繰り返し、自分は強い人間になっていっているのだと思いこんでいた。

< 6 / 27 >

この作品をシェア

pagetop