白いカーネーション
だが、祖母が考える自分で自分の事をやるという意味は、もっと幅広くて、深いものだった。

「芽実。これはあんたの洗濯物だ。ばあちゃんが洗濯して干しておいたから、あとはあんたが畳みなさい。」

他の家では、お母さんが洗濯して畳んでくれる洋服。

だがここでは本当は自分で洗濯しなければイケないモノを、祖母が代わりに洗ってあげた。

だから後は自分で畳んで、箪笥に片づけなければいけない。


衝撃的だった。

胸が痛んだ。

人生、10年も生きていないと言うのに、洗濯物は自分でしなければいけない物に切り替わっていたのだ。

だれも自分の面倒を見てくれない。

仕方なく洗濯物を畳む。

「下手くそだね。もう一度やり直し。」

祖母は目の前で畳んだ洗濯物を、また広げ直した。

畳んだ洗濯物を広げられないように、時間をかけて丁寧に畳んだ。

「仕事が遅いね。日が暮れるよ。」

それも、祖母には受け入れられなかった。

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