冷淡女上司を攻略せよ!~ヘタレ年下イケメン男子の恋愛奮戦記~
「来たみたい。誠、お迎えして、客間にご案内してくれる?」

「おお、いいよ」

おふくろは、亮平が運転するBMWで買い物に出掛けており、姉貴はすぐには動けないので、俺は立ち上がって玄関へ向かった。

今日は姉貴の大学時代の友人が、栞を見に来るらしい。当然、来客はその友人と思われ、美人だといいなあ、なんて思いながらモニターを覗いたら、それに映ったのは、思わぬ人物の顔だった。

俺は頭の中を疑問符でいっぱいにしつつ、玄関の扉を大きく開くと、そこには当然ながら、その人物が立っていた。

「しゅ、主任。どうして、ここに……?」

俺は固まってしまい、そう言うのがやっとだった。
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