ひとつ、ふたつ、ひみつ。
……手?

真尋くんが顔を近づけて見ているのは、先ほどあっくんに振り払われた手の甲。

こ、こっちか……!

キスされると思ったとか、恥ずかしすぎる……!

「誰かに、何かされたの?」

「そんなんじゃないよ。さっきあっくんの手をさわったら、びっくりしたみたいで、振り払われちゃっただけで」

私の手に触れる真尋くんの手が、ピクッと反応する。
気のせいかな。

「幼なじみくんが? へぇ、そう……」

「?」

あれ?
なんか……真尋くんの声が、怖いような……。

「あ、ケンカしたとかじゃないよ。心配しないで。今日のあっくん、ちょっと変っていうか……」

「変って?」

「うーん、イライラしてたみたい。なんでだろう。俺から離れるつもりなのかとか、なんかよく分からないこと言ったり」

「……」

真尋くんが、赤くなった私の手をスリスリとさする。

「うぇ!? そ、そんなことしなくていいよ! 痛くないし」

うわ、うわ、なにこれ。
なんか、やわらかな刺激で、ぞわぞわってする。
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