ひとつ、ふたつ、ひみつ。
感情があふれるように、ポロッと涙と一緒に瞳からこぼれる。
枕を濡らして、冷たい。

そんなこと、ありえないと思っていた。

真尋くんは、この世界の人じゃなくて。
たまたま間違って、私の前に現れただけで。
本当は、行きたいところがあって。
……元の世界に、帰りたがっていたから。

だから……。

「わたし……も、真尋くんと一緒にいたい……っ」

涙声に気づいた真尋くんが、抱きしめる手を私の頭に移動させて、そっと触れるように撫でる。

「うん。じゃあ、両想いだ。やった」

こんなに、そばにいるのに。
想いは、通じあっているはずなのに。

嬉しくて、怖くて、不安で、涙が止まらない。

だって、本当は分かってる。
言葉に出すように、簡単じゃない。

ずっと一緒、なんて。本当は。
< 202 / 286 >

この作品をシェア

pagetop